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環境ニュース[海外]

UNEP メソポタミア湿地の保全を訴える

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2001.09.05 【情報源】国連/2001.08.13 発表

 8月13日に発行されたUNEPのレポートによると、世界で最も傑出した淡水エコシステムの1つである、メソポタミア湿地のおよそ85%がダムや灌漑施設建設のために消失したことが報告された。報告書は「メソポタミア湿地:行動の必要性(Mesopotamian Marshlands Report: A Call for Action)」その歴史的背景に加え、衛星写真を加えその消滅の現状を視覚的にも訴えている。
 今回の報告では、かつては15,000〜20,000平方キロメートルあった湿地が、現在では1,300平方キロメートルにまで減少していると伝える。その主な原因は、過去40年間に行われた30以上の巨大ダム建設及び、湾岸戦争後の灌漑施設の設置が原因である。湿地面積の減少は、世界的生物多様性へ大きな影響をもたらす。同地域の渡り鳥40種は生息数を大幅に減らしており、湿地のみで生存していた哺乳類及び魚類は絶滅したと思われる。
 このような状況を受け、UNEPはチグリス・ユーフラテス川の流域国(イラク、イラン等)に、水を共有する国際協定を締結し、湿原に十分な水量を供給するよう促すとともに、当該流域における科学的アセスメントを実施していく予定である。【UNEP】

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