一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界気象機関、2020年のラテンアメリカ・カリブ海地域の気候の状況を報告
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2021.09.02 【情報源】研究機関/2021.08.17 発表
世界気象機関(WMO)は、報告書「ラテンアメリカ・カリブ海地域の気候の状況2020」を発表した。2020年は、気温上昇、降水パターンの変化、暴風雨の増加、海面水温の上昇、氷河の後退が顕著であった。気温は、中央アメリカとカリブ海地域で史上3位以内、南アメリカで2位の高温となった。特に南アメリカは数日間も40℃超の熱波に襲われ、平年を10℃も上回る高温が観測された。また、深刻な干ばつで内陸航路の不通、農作物の不作により不況と食料不足が生じた。特にアマゾン南部とパンタナル地域は50年に一度の極端な少雨であった。一方、年末にかけて中央・南アメリカは豪雨となった。森林火災発生数は、記録的だった前年にまして増加した。パンタナル地域では2001〜2019年平均の4倍の26%以上が焼失した。命名熱帯低気圧は30個発生し、シーズン末期の11月に重大ハリケーンのエータとイオタが中央アメリカに大きな被害をもたらした。カリブ海の海面水温は、1981〜2010年平均を0.87℃上回り、過去最高の2010年の記録を更新した。【世界気象機関】