一般財団法人環境イノベーション情報機構
航空機を利用したヨーロッパ大気観測プロジェクトが始まる
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2005.01.05 【情報源】ドイツ/2004.12.13 発表
ドイツのトリッティン環境大臣は、12月13日、フランクフルト空港において、ヨーロッパ大気観測プロジェクト「CARIBIC(定期大気観測のための民間航空機利用の略)」の開始を宣言した。第一便となるルフトハンザ航空のエアバスは、観測器を搭載し、13日夜、気候変動枠組み条約第10回締約国会議が開催されているブエノスアイレスに向けて飛び立った。このプロジェクトは、マックスプランク研究所によって運営される。今後、何年にもわたり、大気圏の構造やその化学変化の状況を詳細に研究する。エアバスの胴体には、50センチ弱の観測器とカメラ、望遠鏡、収集管が装備され、そこで集められたデータや物質は、貨物室に設置される1トン以上にもなる観測コンテナに送られる。対象物質は、温室効果ガス、水蒸気、O3、NOx、水銀、COなど、大気中の様々な気体である。また、雲の形成に重要な役割を果たし、放射にも影響するエアロゾルも観測される。
プロジェクトは、ドイツ、スウェーデン、イギリス、オランダ、スイス、フランスの研究者が共同で実施する。【ドイツ連邦環境省】