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環境ニュース[海外]

汚染土地・土壌に関する初の報告 閣議提出

水・土壌環境 地下水/土壌汚染】 【掲載日】2001.06.20 【情報源】フランス/2001.06.06 発表

 6月6日、ドミニク・ヴォアネ環境・国土整備大臣は、産業活動により汚染された土地・土壌のための政策に関する報告を閣議に提出した。この分野における過去数年間の活動を総括し、および将来の事業の方向性を定めるもので、本件に関する閣議への提出は初めてのこと。
 産業活動は2世紀以上にわたるが、少なくともここ20数年間の産業活動による土壌汚染については、新たな認識を持つことが必要だ。しかしながら、これらの活動に関連する環境上の責任は重い。最近の例をあげると、オードのサルシーニュの汚染浄化は、ADEMが実施する対策プログラム(2億フラン、約32億円に及ぶ)の対象となり、サオーヌとロワールのモンシャナン廃棄場は、国と旧業者との係争対象となっている。またヴァンセーヌ校における白血病の異常な発生率など、過去の産業活動との関連を検証するため、より詳細な調査がおこなわれている。
 大臣は環境・国土整備省の活動が、土壌汚染分野における政策を導くよう次の大きな方針を示した。すなわち、将来の汚染予防、過去の産業地区に関し潜在リスクの通知、過去の産業形態別の汚染土地処理である。
 情報通知に関する特別な作業は数年前から開始されている。環境の質について、潜在的な、あるいは実際に影響があり、責任者の対策を必要とする地区(約3000カ所)の一覧表はデータベースBASOLにより公表され、3ヶ月ごとに更新されている。産業活動の記録保存を必要とする過去の産業地区30000は、データベースBASIASに目録化がすすめられている。これは国土の40%を占める。データベースBASIASは2005年までに完了するよう作業が急がれている。これらのデータベースは、デリケートな施設の建設(幼稚園、学校、病院)など、過去に産業地区だった土地における不適切な利用を回避することを可能にする。土壌汚染問題が都市開発方針によりよく統合されるよう、地方自治体に財政的・技術的支援も提供する。
 また、環境省は、土壌の質について、汚染地区リスク評価と総論作成のため、また、汚染に対する適切な目標設定のため、方法論の総合ガイドを発行した。これに関し、2002年の調査公共予算は、2000年に対して倍の、4000万フラン(約6億4000万円)に達する。
 しかし、国の活動が汚染土地運営者の責任に取って代わることにはならない。すべての関係者がその責任、特に費用的な責任を果たさなければならない。これに関し、対象企業は定期的にその環境債務に関する通知を含む環境総括を作成しなければならない。土地の汚染源となる企業の役員、株主の責任は、今後、すべての現行法により追求される。また一部企業にはすでにこの措置が取られている。
 また国の施設により汚染された土地の復旧は、環境担当省のもと、省庁間グループによる調査対象となる。省庁ごとにまとめられる対策活動報告書は毎年公表される。【フランス環境・国土整備省】

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