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環境ニュース[海外]

2000年度水浴場水質報告

水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2001.05.30 【情報源】EU/2001.05.21 発表

 マーゴット・ヴァルストロム環境委員は、5月21日、欧州における水浴場の水質に関する2000年度の報告書を提出した。昨年、欧州の海岸にある水浴場のほぼ97%が、EUの水浴場指令(76/160/EEC)に定められている水質クライテリアを遵守し、内水面(湖沼河川)のほぼ94%が水浴場として適切な水質を持ち、委員会が年次報告を出すようになってから継続的に改善の傾向にあることが明らかになった。水浴場指令は、病気をもたらすような微生物を含む廃水の排出を禁止、削減することにより、欧州にある水浴場を清潔に保つことを目的にしている。
 18回目となる今回の報告では、11502ヶ所の水浴場、4338ヶ所の淡水浴場について、継続的な改善が示されている。1992年では、11000ヶ所のうちの85%の水浴場の水質が適合していたが、2000年にはほぼ97%に達している。一方、内水面は1992年には50%にも達していないものの、2000年には94%にまで達している。水浴場と淡水浴場の差は年々縮まってきている。

各加盟国の結果の概要
・ベルギー  水浴場100% 淡水浴場90%
・デンマーク 水浴場95.8%(3年連続の悪化から持ちなおす。)
・ドイツ   水浴場96.8% 淡水浴場92%
・ギリシャ、ルクセンブルグ、アイルランド
       水浴場、淡水浴場において過去3年間、ほぼ同じ値である。
・スペイン  水浴場98.1% 淡水浴場79.2%
・フランス  情報提供なし。
・イタリア  水浴場95.6% 淡水浴場95.8%
・オランダ  水浴場98.7% 淡水浴場96.2%
・オーストリア淡水浴場96.6%
・ポルトガル 水浴場92.2% 淡水浴場69%(前年の78%から大きく後退。)
・フィンランド水浴場98.8% 淡水浴場98.8%
・スウェーデン水浴場96% 淡水浴場96%
・イギリス 水浴場94.4% 淡水浴場81.8%

 水浴場指令は実施から25年を経過しており、水質関連の環境法令の合理化の一部としてこれを修正するための活動が始まっている。欧州議会・理事会では、委員会が修正の方向性を示した「新しい水浴場政策の策定」と題されたコミュニケーションが採択された。これは、水質の評価と管理を結合させること、公衆への情報提供に関する条項が含まれている。指令の修正案は、本年度に提出される予定。【欧州委員会環境総局】

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