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環境ニュース[海外]

欧州委員会 「硫黄分ゼロ」のガソリン、ディーゼル燃料を義務化 CO2削減にも寄与

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2001.05.22 【情報源】EU/2001.05.11 発表

 欧州委員会は、2005年1月1日から、各加盟国において硫黄分のないガソリン、ディーゼル燃料を導入する提案を採択した。さらに、2011年からは、硫黄分ゼロのガソリンを使用が義務づけられる。導入の日程は、追って決定される。
 これらの燃料は、自動車その他の輸送機関において、最新の燃料効率技術の導入を早めるもので、CO2削減にも貢献する。というのも、触媒式排気ガス浄化装置のような、新たな、あるいは既存の排気ガス処理装置は、燃費の向上をも促すものなのだが、燃料中の硫黄分により性能が悪化する。ガソリンやディーゼル燃料からの硫黄分を除去することにより、こうした新たなCO2素排出削減技術も導入できるようになる。
 もっとも、石油精製の段階で多くのCO2が発生するのだが、燃費の改善による輸送機関からのCO2排出削減によってカバーできるものである。ディーゼル燃料に関してはガソリンほどの改善が期待できないため、全体として温室効果ガスの排出が増大しないことを確かめた上で、硫黄分ゼロのディーゼル燃料の導入期限が決められる。燃費の向上による消費者の利益と大気の質の改善は、これらの問題を凌駕している。
 EU内で販売されるガソリン・ディーゼルの品質は、指令98/70/ECで設定されており、2005年から新基準が導入されることとなっていたが、今回の提案はこの基準を変更するものである。
 委員会は1999年から2000年にかけて自動車メーカー(欧州、日本、韓国)と新規自動車の平均CO2排出量を2008年までに1km当たり140グラム(日本、韓国は2009年)とする合意に漕ぎつけているが、硫黄分ゼロの燃料の効果を勘案し、2003年のレビューではCO2排出量を1kmあたり120グラムとする目標の達成の可能性を探ることになる。【欧州委員会】

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