欧州環境閣僚理事会　揮発性有機化合物の削減を目指す指令案に合意

【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2003.11.12 【情報源】EU／2003.10.27 発表

　10月27日、ルクセンブルグで欧州環境閣僚理事会が開催され、有機溶剤からの揮発性有機化合物（VOC)の排出を制限する指令案が合意された。VOCは、有害な地上レベルオゾンの生成に寄与する物質のひとつである。指令案は、建物や車両用の塗料やニスを対象としたもので、これらに含まれる溶剤の量に上限値を設定する。
　また、理事会では、統合的製品政策（IPP)について2003年6月に欧州委員会が発表した文書、同じく6月に発表された「欧州環境健康戦略」を支持する議決がなされた。さらに、来春の欧州閣僚理事会に提出される年次報告書で、政策評価に用いられる「構造指標」について、生物多様性及び健康に関する指標を盛り込むことなどが議決された。
　気候変動関係では、EU内の温室効果ガス排出取引制度に、共同実施、クリーン開発メカニズムをリンクさせる指令案について意見を交換したが、その修正について、さらに検討していくこととした。また、12月1〜12日にかけてミラノで開催されるCOP9会合についても話し合った。【欧州閣僚理事会、欧州委員会環境総局、オランダ住宅・国土計画・環境省】