一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU 抗生物質による環境影響 世界で初めて解決策を提示
【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2003.07.10 【情報源】EU/2003.06.25 発表
抗生物質の環境影響とその解決策を探る3つの調査事業(ERAVMIS、REMPHARMAWATER、POSEIDON)の結果が、6月27日、スウェーデン イエテボリのGryaab(スカンジナビア最大の下水処理プラント)で、報道陣に初めて発表された。調査は、欧州13カ国を対象に実施された。ここ10年間、毎年12,500トンの抗生物質が消費され、消費量は増大傾向にある。これらの物質の一部は体内で分解されるが、数千トンの抗生物質は排泄を通して環境中に排出される。最近の研究により、自治体の下水及び農業廃棄物から抗生物質が発見されることが分かっている。何らかの手を打たねば、これらの抗生物質が水源、土壌を汚染するおそれがある。3つの調査事業は、水中及び土壌における抗生物質の存在や影響について、欧州規模でのデータを初めて提供するとともに、解決策を提案するものである。記者会見では、オゾン処理や日光の活用などで、下水中の抗生物質を除去する方法が報告された。【欧州委員会環境総局】