一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、低排出水素事業は相次ぐ中止や諸課題にも関わらず2030年まで力強く成長と予測
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2025.09.29 【情報源】国際機関/2025.09.12 発表
国際エネルギー機関(IEA)は「グローバル水素レビュー」2025年版で、低排出水素事業は相次ぐ中止や諸課題にも関わらず2030年まで力強く成長するとの予測を示した。2024年に世界の水素需要は約1億トン(前年比2%増)に達したが、その大半は炭素回収等の措置を講じない化石燃料由来の水素で賄われた。
低排出水素の生産事業では高コスト、需要・規制の不確実性、インフラ不備等が成長の足枷となっている。
公表済み案件の生産能力は2030年までに年間最大3,700万トンに達する可能性があるが、1年前の予測を下回る。
一方、稼働・建設中、投資決定済の案件は年間400万トン超(2024年比で5倍超)に達する見通し。
政策次第でさらに年間600万トンが稼働する可能性も高いという。
中国は低排出水素を生産する電解槽の導入を牽引している。水素市場の成長著しい東南アジアは低排出水素生産量が現在の年間僅か3,000トンから2030年には43万トンに達する可能性があるが、その実現には再エネの迅速な導入や政策整備が必要だという。
【国際エネルギー機関】