一般財団法人環境イノベーション情報機構
環境・農業補助スキーム 環境上のメリットを科学的に立証
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2003.05.08 【情報源】イギリス/2003.04.28 発表
イギリスのマイケル・ミーチャー環境大臣は、4月28日、政府の新たな環境・農業スキームのメリットを強調する研究成果が公表されたことを歓迎した。この研究は、農業環境社(the Farmed Environment Company)によって実施され、生態学・水文学センター(the Centre for Ecology and Hydrology)が評価を行った。「ブンブンプロジェクト(Buzz project)」と呼ばれる研究は、3ヵ年に及ぶ。1年目の終わりの段階では、既存の田園地域管理スキーム及び同省が新たに導入しようとしている入門レベルスキームの下で実施されるオプションについて、農地の生物多様性を実際に改善する効果があることが報告された。
研究は、スキームの下で実施される様々な生息地のオプション(肥料・除草剤・殺菌剤を使用しない、野草の混じった牧草地など)について、植物、野鳥及び無脊椎動物などの指標生物種をどれだけ引き付け、生息を助けることができるか、慣行農業地との違いなどを比較した。
研究の結果、生物多様性は、以前に想定されていたよりもずっと早く大幅に改善すること、成功のためには農業者による熟練した管理が必要であること、現在試験的に実施されている入門レベルスキームについても定量的に評価し得るメリットが期待できることなどが明らかになった。【イギリス環境・食糧・地方事業省】