一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、2025年の世界の天然ガス市場は依然として逼迫と予測
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2025.02.10 【情報源】国際機関/2025.01.21 発表
国際エネルギー機関(IEA)は 2025年第1四半期 ガス市場報告を発表し、同年の世界の天然ガス市場は需要増の一方で供給がパンデミックやエネルギー危機前ほど伸びず、逼迫状態が続くとの予測を示した。2024年はアジア市場の急成長により、世界の天然ガス需要は前年比 2.8%(1,150億立法メートル)増加し 2010〜2020年 の平均増加率(2%)を大きく上回った。
しかし、液化天然ガス(LNG)生産量の伸びが平均を下回って供給が逼迫し、異常気象も市場の緊張を高めた。
2025年に世界のガス需要の伸びは 2%以下 に鈍化の見通しだが、依然として供給は逼迫するとみられている。
地政学的緊張は引き続きガス市場の価格変動に拍車をかけている。
ロシアのウクライナ経由のガス輸送停止によりEUに差し迫った供給リスクは生じていないが、2025年は欧州のLNG輸入需要が増加し、世界市場の基礎的条件が一層厳しくなる可能性がある。
IEAはガス供給の安全保障強化に向け国際協力の拡大の必要性を強調している。
【国際エネルギー機関】