一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、循環型経済移行の進捗やリサイクルの質向上の必要性を報告
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2024.12.23 【情報源】EU/2024.12.05 発表
欧州環境庁(EEA)は、循環型経済行動計画の実施や進捗把握に資する2つのブリーフィングを公表した。一つ目の「事実と数字で見る欧州の循環型経済」によると、欧州では、循環型経済を支える政策や知識、資金調達面の枠組みが揃っており、企業や消費者も同経済の価値を認識しているものの、依然として一方通行の直線型経済モデルが主である。
欧州の資源生産性は世界平均の2.5倍超あり、域内で発生する廃棄物の約半分がリサイクルされているが、欧州市民の年間の原料消費量や廃棄物排出量は持続可能な限度を超えている(注)。
二つ目の「リサイクルの質の判断」は、リサイクルの質の定義を示している。
リサイクルを促進するにあたり質の向上と量の増加を優先する必要があると指摘する。
リサイクルの質を高めるには、非分別収集を避ける、効果的な選別技術に投資する、リサイクル可能性が高い新製品にリサイクル可能な資源を充てる、といった手段があり、これらはリサイクルのバリューチェーン全体で環境便益を最大限に引き出しながら循環型経済を推進する鍵だという。
(注)平均的な欧州市民の原料消費量は約14トン/年、廃棄物排出量は5トン/年
【欧州環境庁】