一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、再エネの電力システムへの統合に支援強化が必要と報告
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2024.10.07 【情報源】国際機関/2024.09.18 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、世界の太陽光発電や風力発電の電力システムへの統合状況等をまとめた報告書(注)を公表した。これによると、両発電の発電容量は 2030年 に向けて急増すると予測される。
脱炭素化にとって重要な両発電の成長を最大限に活かすには、こうした出力変動型再生可能エネルギー(VRE)を電力システムにうまく統合する必要があるが、それができなければ世界のVRE発電量は、各国が公表済のエネルギー・気候2030年目標を達成するシナリオに沿ったVRE発電量と比較して 15% 減る可能性があるという。
同報告書は、統合の初期段階にある電力システムはシステム全体を抜本的に変えることなくVREの導入を加速できるが、統合がより高い段階に進めば安定性や柔軟性に係る複雑な課題が顕在化し、電力システムの運用や計画などを大きく変える必要があると指摘する。
VREの電力システムへの統合を成功させてエネルギー目標を達成するために政府の戦略的措置やインフラの強化、規制改革が求められるという。
(注)
「太陽光発電及び風力発電の統合:世界の経験と新たな課題(Integrating Solar and Wind: Global experience and emerging challenges)」
調査対象は 50 の国や地域の電力システム。これら全体で、現時点の世界の両発電量の 約90% を賄っている。