一般財団法人環境イノベーション情報機構
カナダ、PFAS対策の強化に向けたリスク管理措置を提示
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2024.07.30 【情報源】カナダ/2024.07.15 発表
カナダ政府は、PFAS(パーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物)が人体や環境に及ぼすリスク等を評価した報告書(案)の最新版、及びPFASのリスク管理範囲に関する文書の改訂版を公表した。報告書案では、人体や環境に有害な(又は有害となりうる)レベルのPFAS類(注)が環境に入り込んでいる(又は入り込む可能性がある)、との結論が提示された。
これを踏まえ、リスク管理範囲の改訂版においては、まずPFASを含有する泡消火薬剤を規制し、その後に他の用途などを禁止する、といった段階的な措置が検討されている。
今後、両文書に対するパブリックコメントへの回答とともに報告書の最終版が公表される。
同国は世界でも早いうちからPFAS対策に乗り出してきた。政府は、国民の健康と環境を守るため引き続き科学に基づいた対策を実施する、としている。
泡消火薬剤に対する規制の検討を進め、人体や環境における特定のPFAS濃度の監視を続けるほか、すでに実施している規制の強化を含めてさらなるPFAS対策に取り組む意向である。
(注)
フッ素樹脂を除く。政府はフッ素樹脂ついては個別に評価することを提案しており、今回の報告書案でも、フッ素樹脂は曝露や危険性に関して他のPFASとは異なる可能性があると言及されている。
環境保護法(CEPA)に基づく監視対象にフッ素樹脂を加えるべきかどうかは今後の検討事項であり、意見公募も予定されている。
【カナダ環境・気候変動省】