一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、粒子状物質の大気質基準を強化
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2024.02.26 【情報源】アメリカ/2024.02.07 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、粒子状物質(PM)の国家環境大気質基準(NAAQS)の新たな基準を最終決定した。2023年1月には強化案が公表済で、新基準では、PM2.5の一次基準(健康を守るための基準)の年間値がこれまでの1立方メートルあたり12マイクログラムから9マイクログラムに強化された。これにより2032年だけで最大で4,500人の早期死亡や29万日の労働損失を防ぐことができ、約460億ドルの純健康便益が得られると見込まれる。EPAによると、自治体や業界、国などがすでに実施している汚染対策によって、同年には99%の郡が新基準を遵守できる見通しである。なお、二次基準(福祉を守るための基準)を含めたその他のPM2.5やPM10に関する基準に変更はない。また今回、汚染源に近く健康リスクにさらされている地域でPM2.5による汚染状況の監視が行われるよう、モニターの設置要件も変更されたほか、汚染状況を段階表示して一般市民に分かりやすく伝えるための大気質指数についても区分の見直しが図られた。
【アメリカ環境保護庁】