一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、重要な原材料の安定的な確保のための規則案とコミュニケーションを発表
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2023.04.04 【情報源】EU/2023.03.16 発表
欧州委員会は、重要な原材料(CRMs)の安定的な確保のための規則案とコミュニケーション(政策文書)を発表した。CRMsは、経済のグリーン移行とデジタル移行に必須で、今後大幅な需要増が見込まれる。風力発電用レアアースの需要は、2030年に4.5倍、2050年に5.5倍、リチウムの需要は同じく11倍、17倍となるという。しかし、現状は供給を少数の生産国に依存し、地理的・環境的・政治的リスクが大きい。規則案では、2030年までに年消費量の10%以上を域内採掘、40%以上を域内加工(選鉱・精錬等)、15%以上をリサイクルするとし、加工の各段階の戦略的原材料の域外単一国からの輸入を65%未満に制限する。目標達成のため、環境・人権に配慮しつつ、採掘・加工等の許認可手続きの簡素化、加盟国間の戦略的貯蔵、研究開発投資を進める。途上国のインフラ投資のための仕組みであるグローバルゲートウェイを利用して信頼できる輸入相手国との関係を強化し、供給元を多元化する。規則は、欧州議会とEU理事会の審議と賛成を経て施行される。【欧州委員会】