一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、再エネ電力拡大に向けたEU電力市場の改革案を公表
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2023.03.30 【情報源】EU/2023.03.14 発表
欧州委員会は、再生可能エネルギー(再エネ)拡大とガスの段階的廃止の加速、化石燃料の高騰や市場操作からの消費者保護、EU産業の脱炭素化・競争力の強化に向け、EU電力市場の改革を提案した。EUは20年以上、効率的なEU単一市場を維持することで電力の安定供給を確保してきたが、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー危機により、電力市場を迅速に適応させる必要性が浮き彫りとなった。以下が改革案の主な内容で、電力関連のEU法が改正される。
・固定価格で長期電力契約を結ぶ選択肢を消費者に提供
・消費者が電力事業者に対してだけでなく近隣へ再エネ電力を販売することを促進
・需要応答や蓄電、ピーク時の需要抑制等を導入し、電力システムの柔軟性を向上
・電力購入契約(PPA)や先物取引など安定した長期契約を促進
・再エネ・非化石発電への投資に対する公的支援において相互的な差額決済契約(CfD)を適用
・エネルギー規制機関協力機構(ACER)等によるエネルギー市場の健全性と透明性の監視を強化し、欧州の卸売エネルギー市場の公正で開かれた競争を促進
【欧州委員会】