一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、化学物質の放出事故から地域住民を守るためリスク管理プログラムの規則強化案を提示
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2022.09.06 【情報源】アメリカ/2022.08.19 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、産業施設における有害化学物質の大気中への放出事故から周辺の地域住民を保護するため、「リスク管理プログラム(RMP)」の規則を強化する改正案をまとめた。今回の改正は、特に過去に事故頻度が高い又は重大な事故を起こした産業施設に対して、化学物質の放出事故を防ぐ取組を強化することを義務づける内容で、こうした施設の近くにあって、これまでも汚染による影響のしわ寄せが及んできたコミュニティをより一層保護し、環境正義を推進する狙いがある。改正案には、施設の緊急事態への備えに関する要件の強化や事故防止策に関する意思決定への従業員の参画の機会を拡大すること、地域住民が求める言語で情報を得やすくすることなども盛り込まれているという。EPAは、意見公募を実施するとともに、利害関係者の声も取り入れながら改正を進める意向である。また、2022年9月下旬には改正案についてのウェブ公聴会も開催するという。なお、現在RMPの対象になっている産業施設は約1万2000ある。【アメリカ環境保護庁】