一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、2022年の世界の石炭需要は過去最高水準にまで回復する見通しと報告
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2022.08.15 【情報源】国際機関/2022.07.28 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、石炭市場の動向や見通しに関する最新の報告書を公表し、下半期に中国経済が予想通りに回復すれば、2022年の世界の石炭需要は0.7%増の80億トンと、2013年に記録した過去最高水準に戻るとの見通しを明らかにした。2023年はさらなる増加と過去最高の更新が予想されるという。IEAによると、世界経済の減速と中国での都市封鎖にもかかわらず、ロシアのウクライナ侵攻を受けた天然ガス価格の高騰によって多くの国でガスから石炭への切り替えが進んでいることや、インドの経済成長が石炭需要を押し上げている。世界の石炭需要の半分以上を占める中国は、上半期に同需要が3%減少したと推定されるが、経済が回復して2022年全体としての需要は前年と同じ水準に戻ると予想されている。2021年には、世界経済の回復に伴って世界の石炭消費量は約6%増と急激に回復していた。このため、同年の世界のエネルギー関連のCO2排出量は、前年比の増加量、年間排出量ともに過去最高に達し、気候面の懸念が増している。【国際エネルギー機関】