一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、ポーランドのエネルギー政策をレビュー
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2022.06.01 【情報源】国際機関/2022.05.12 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、ポーランドのエネルギー移行に関する政策レビューを公表し、再生可能エネルギーの拡大とエネルギー安全保障の強化は進んだが、EUの目標に沿った脱炭素化の実現にはいっそうの取組が必要と報告した。ポーランドは、再エネと天然ガスの拡大、原子力発電の導入、エネルギー需要の電化、エネルギー効率の改善を柱として脱炭素化を目指している。再エネによる発電量は2010〜2020年にほぼ3倍となり、電源構成に占める割合は7%から18%に増えた。また天然ガスの輸入先の多角化に成功し、世界的なエネルギー危機の中、エネルギー安全保障が強化された。しかしポーランドの最大の課題は石炭依存からの脱却である。特に発電と暖房に石炭を使うことは同国で深く根付いており、石炭産業への補助金制度も維持され雇用も生んでいる。全発電量中の石炭の割合はIEA加盟国で最大であり、エネルギー部門の炭素強度も2番目に高い。IEAは石炭政策の再考やエネルギー市場の自由化などを提言し、同国のクリーンエネルギー移行を支援していくという。【国際エネルギー機関】