一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、パンデミック復興計画中のクリーンエネルギー移行支出は不十分と報告
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2021.08.11 【情報源】国際機関/2021.07.20 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、各国のCOVID-19パンデミック復興計画をエネルギー転換の観点で評価する報告書「持続可能な復興トラッカー」(Sustainable Recovery Tracker)を発表した。IEAは、2020年6月に持続可能な復興計画を発表し、経済復興とパリ協定の目標達成のため、2021〜2023年にエネルギー転換に毎年1兆ドルの追加的投資を行うことを勧告した。報告書は、同計画に照らして現状を評価するもの。それによると、2021年第二四半期までの世界各国の復興支出は総額16兆ドルであった。その多くは企業・家計向け緊急資金に充てられ、エネルギー転換への支出はわずか2%であった。エネルギー転換への政府支出と民間投資を合わせた額は、2021〜2023年に毎年3500億ドル増加するとみられるが、IEAが勧告した1兆ドルに遠く及ばない。地域間格差も大きく、新興経済国と途上国は必要な支出額の20%しか達成していない。現状評価は今後も継続し、定期的に発表される。【国際エネルギー機関】