一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州化学物質庁、REACH規則の認可制度の好影響を示す報告書を公表
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2021.02.01 【情報源】EU/2021.01.13 発表
欧州化学物質庁(ECHA)は、化学物質の登録・評価・認可及び制限に関する規則(REACH規則)の認可制度は、企業が高懸念物質(SVHC)の使用を回避する動きを促進し、人の健康と環境へのリスク低下に寄与しているとする報告書を公表した。2010〜2020年提出の認可申請を分析したこの報告書によれば、認可対象の54物質のうち約半数はEU域内での使用が停止し、使用が継続している場合でも使用量は97%減少したことから、より安全な物質への代替が広く進んだことが明らかになった。代替の進展により、労働環境における六価クロムへの曝露の減少、ノニルフェノールエトキシレートとオクチルフェノールエトキシレートの排出の90%超の減少(今後12年間の予測)など、人の健康と環境への悪影響が低減したという。REACH規則では、認可制度とともに販売制限制度も化学物質管理の強力な手段であり、制限制度のコストと利益に関する報告書も2021年2月中旬に公表される。【欧州化学物質庁】