一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、世界の石炭需要は2021年に回復し2025年まで横ばいと予測
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2021.01.14 【情報源】国際機関/2020.12.18 発表
国際エネルギー機関(IEA)は石炭市場に関する年次報告書「石炭2020」を公表し、石炭需要は2021年に回復を示し、2025年まで横ばいで推移するとの予測を示した。報告書によると、世界の石炭需要は、電力需要の伸びが弱く天然ガス価格が下がっていることを受け2019年には1.8%減、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行による景気低迷の影響が加わって2020年には5%減と、この2年間で記録的な減少になるという。2021年については、世界経済の回復を前提にすれば、中国やインドが牽引役となって石炭需要は2.6%増加する見込みである。ただ、2021年の増加は短期的なもので、石炭需要は2025年まで約74億トンと横ばいで推移するとみられ、2013年の80億トンが需要のピークだったことになる可能性がある。一方、発電及びエネルギー源に占める石炭の比率は徐々に低下しているものの、アジア諸国での需要増が続き、近い将来石炭需要が急減する兆しはほとんど無いという。【国際エネルギー機関】