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環境ニュース[海外]

都市廃水指令に関する「優秀者・違反者」を公表

水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2001.04.12 【情報源】EU/2001.03.19 発表

 欧州環境委員マーゴット・ヴァルストローム氏は、EUの都市廃水指令(91/271/EC)に関する「優秀者・違反者(name and shame)」を公表するセミナーを開催。
 当該指令の採択から10年が経ったが、多くの加盟国で、同指令の実施が遅れたり、十分でなかったりという実態が見られる。ブリュッセルなど37の大都市では、いまだ未処理の廃水が排出され、他の多くの都市でも十分な処理がなされないまま大量の廃水が排出されているため、今回、これらの都市名が公表された。
 指令の実施期限は、
(1)1998年12月31日までに、処理人口10,000人以上、または影響を受けやすいと認定された地域の上流地域において、集水・高度処理システムを確立
(2)2000年末までに、処理人口15,000人以上の地域において、集水・2次処理システムを確立
(3)2005年末までに、人口の少ない地域で、適切な2次処理システムを確立
 となっているが、ほとんどの加盟国はこれらの期限を遵守できていない。デンマークとオーストリアだけが、(1)の期限の完全遵守に近い状態だという。また、欧州委員会への、各国の都市廃水処理に関する情報の提供も遅々としている。
 なお、欧州環境庁(European Environmental Agency)からの情報によれば、指令の実施により欧州の河川湖沼の水質は大幅に改善しているものの、北海、バルチック海、アドリア海では富栄養化が懸念される状況が続いているという。【欧州委員会環境総局】

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