一般財団法人環境イノベーション情報機構
イングランドの騒音マップ まずはロンドンから
【大気環境 騒音/振動】 【掲載日】2003.01.09 【情報源】イギリス/2002.12.12 発表
都市生活の質担当のアラン・マイケル大臣は、12月12日、イングランド全土の騒音マップを作成するプロジェクトの開始を発表し、まずはロンドンから取り掛かることとなった。まず第一歩として、大ロンドン庁(Greater London Authority:GLA)、ロンドン内の33の自治区及びイギリス環境・食糧・地方事業省が共同で、大ロンドンにおける交通環境騒音の現況を、これまでで最も包括的な調査を行う。最終的には交通や産業から発生する周辺騒音に対する戦略を練る上で、重要な基礎資料となる。マイケル大臣は騒音が増加しつつある現状と、生死に関わる問題でないという理由から軽んじられる傾向に警戒感を示し、騒音は生活の質に関わる重要事項であるという認識を示した。
大ロンドン地域に対し、音源等高線地図(Sound Immission Contour Mapping:SICM)という手法が適用され、コンピューターモデルによって、ある時間帯での特定地点における交通騒音が計算され、特に騒音がひどい地域が割り出される。また、騒音が発生しにくい道路舗装への改修や交通マネジメントなどの対策の効果も評価される。
今回のプロジェクトは1年にわたるのもので、ロンドンは1999年のバーミンガムでのパイロット・プロジェクトに続いて騒音マップが策定される2番目の都市となる。今回のプロジェクトの背景として、環境騒音の評価と管理に関するEU指令(2002/49/EC)の要求事項も一因ではあったが、全体ととしてはその枠組を超え、発展したものとなっている。【イギリス環境・食糧・地方事業省】