一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、温室効果ガス排出削減の2030年目標を40%から55%に引き上げることを提案
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2020.10.06 【情報源】EU/2020.09.17 発表
欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、2020年9月16日に欧州議会で施政方針演説を行い、その中で温室効果ガス排出を2030年までに1990年レベルより40%削減するとした現在の目標を55%に引き上げるとの提案を示した。EU加盟各国の2021〜2030年のエネルギー・気候計画を評価したところ、EUは現在の40%削減目標を上回って達成できる見込みで、いっそうの再生可能エネルギーのシェア拡大とエネルギー効率化によって目標引き上げは現実的で実行可能だとする。新目標が達成されれば、2050年までの気候中立に大きく近づく。また、目標引き上げは循環経済への投資を促し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による経済危機からの回復に貢献するとした。同日、委員会は各国の再生可能エネルギープロジェクトのための資金調達を容易にするため、7500億ユーロの復興基金「次世代EU」に加え、新たに「EU再生可能エネルギーファイナンスシステム」を採択した。2021年6月目途に欧州理事会に関係法制度の改正等を諮り、新目標の実施のための体制を作る。【欧州委員会】