一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画など、持続可能な方式で生産されたコメの目印となるエコラベルを発表
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2020.10.05 【情報源】国連/2020.09.14 発表
国連環境計画(UNEP)などが主導する持続可能な稲プラットフォーム(SRP)は、「持続可能な稲作のためのSRP基準」に沿って生産されたコメの目印となる「SRP証明」ラベルを発表した。持続可能な方式で生産されたコメを消費者が選択しやすくすることでコメの環境負荷低減を目指す。世界中で35億人以上がコメを主食としており、稲は栽培規模が世界最大級の食用作物のひとつである。稲作は、膨大な淡水資源を必要とし、メタン排出量が世界全体の人為起源の同排出量の約20%を占めるなど環境に負荷を与えている。一方で、地球温暖化の打撃は稲作にも及んでおり、気候変動によって2050年までにコメの生産量は15%減少するとみられている。SRP基準は、同プラットフォームが2015年に設けた世界初の稲作に関する持続可能性基準で、基準を満たすには実証済の持続可能な優良農業慣行を実施する必要がある。稲作に優良慣行を導入すれば水の消費量を約20%、水田からのメタン排出量を最大50%削減できるという。【国連環境計画】