一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州化学物質庁、規制が有害化学物質の代替を促進と報告
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2020.07.28 【情報源】EU/2020.07.08 発表
欧州化学物質庁(ECHA)は、REACH規則の認可・制限制度が有害化学物質の安全な物質への代替を促進しているとする報告書をまとめた。調査は、認可対象物質リスト(54物質)中の酸化クロム(VI)など9物質、制限物質リスト(70物質)中の1,4-ジクロロベンゼンなど7物質の代替について、関係業界団体・企業等を対象にオンラインアンケートで行った。代替物質指向の契機として、得られた回答のうち15%が認可プロセスを、19%が制限プロセスをあげた。代替活動の開始は、認可プロセスと回答したもののうち25%が認可対象候補物質リスト、27%が認可対象物質リストへの収載段階とし、規制前のスクリーニング、規制管理オプション分析(RMOA、リスク管理オプション分析改め)段階としたものも10%あった。制限プロセスと回答したもののうちの33%が制限提案の段階、30%が決定段階とした。このほか動機として、顧客の要求、自社イメージの向上があげられた。代替に伴う技術的、経済的問題の解決のため、ECHAは過去2年(2018〜2019年)、問題解決を支援するための代替戦略を実施した。上記報告書と同時に、支援策の実績と2020〜2021年の計画を示す報告書も発表された。
【欧州化学物質庁】