一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU理事会、再生水の灌漑利用を促進するための規則を採択
【水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2020.04.23 【情報源】EU/2020.04.07 発表
EU理事会は、処理済み廃水(再生水)の灌漑利用を促進するための規則を採択した。EUの「循環経済のための行動計画」は、水の効率的利用、総合的管理、再生利用を掲げ、そのための法的枠組の策定を要請している。このたびの「水再利用のための最低限要件に関する欧州議会・理事会規則(水再利用規則)」は、「行動計画」の一環をなすもので、再生水の質の基準を定め、人・動物の健康と環境の保護を目的とする。灌漑用を含め農業用水の確保は、年間を通じて水需給の逼迫する地域が多く、今後気候変動が原因の熱波や干ばつによる不作と食料不足が懸念されるヨーロッパにおいて重要課題である。また、廃水利用は、新規水源開発にかかる経済的コスト、環境への負荷を軽減する。農地への還元で栄養素も循環する。加盟国により地理的気候的条件が異なるため、実施の判断と範囲については加盟国の裁量に任せられている。欧州議会での最終的な採択ののち公布される。【EU理事会】