一般財団法人環境イノベーション情報機構
ライン川国際保護委員会大臣会議、水質保護や魚道確保で合意
【水・土壌環境 地下水/土壌汚染】 【掲載日】2020.03.04 【情報源】オランダ/2020.02.14 発表
ライン川国際保護委員会(ICPR)の各国大臣らは2020年2月13日アムステルダムで開催された大臣会議で、洪水防止や自然保護、水質保全等に関する事項に合意した。1)洪水防止。流域諸国が過去20年、堤防などの河川プロジェクトに140億ユーロを投じ洪水の発生率を25%低下させたことを踏まえ、今後20年でさらに15%低下させるため引き続き護岸や堤防に資金を投入する。
2)自然保護。サケなど川を遡上する回遊魚の回遊障害物の除去や魚道確保の進捗が確認された。将来、回遊魚は北海からスイスまで自由に移動できる見通しがついた。
3)水質汚染対策。微量汚染物質(残留医薬品、農薬、産業化学物質等)の30%削減をめざす。
4)夏季の渇水と水量低下に対し国境を越えたアプローチで取り組む。
ICPRは70年の歴史を持つ国際機関で、現在、流域のスイス、フランス、ドイツ、オーストリア、ルクセンブルグ、イタリア、リヒテンシュタイン、ベルギーのワロン地域、オランダ、EUが協力してライン川の保護とその利用の調整にあたっている。【オランダ社会基盤・水管理省】