一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界気象機関、ブダペスト水サミットで水関連データを充実させる必要性を指摘
【水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2019.11.06 【情報源】国際機関/2019.10.16 発表
世界気象機関(WMO)は、2019年10月15〜17日にブダペスト(ハンガリー)で開催されている水サミットで、水負荷、水関連災害、水質の問題は気候変動によって増幅するなか、水に関するデータの不足と利用可能性の問題のため水監視・管理能力は断片的で不十分だと指摘した。気象データに比べると利用可能な水文データは乏しく、WMO加盟国のうち十分に確立された全国洪水・河川予報サービスを有するのは約38%、干ばつ警戒方策を有するのは44%にすぎないという。WMOは信頼でき利用可能な水文データを一貫した高品質な水文製品とサービスに変換する、統合型の水文価値連鎖を提唱している。これは、持続可能な水管理、災害リスク軽減、経済開発及び環境保護につながるという。2019年5月に開催された世界気象会議では、水に関するWMOの活動の指針として、洪水や干ばつへの備え、データによる水関連安全保障など8つの長期目標が採択されている。ブダペスト水サミットは、政策決定者、水専門家、助成機関が世界の水危機に最高レベルの対応を取ることを目的に開催されている。【世界気象機関】