一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界資源研究所、ゼロカーボンビルディングは途上国でも実現可能と報告
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2019.10.03 【情報源】国際機関/2019.09.17 発表
世界資源研究所(WRI)は、経済的に貧しい国を含めた世界中で、再生可能エネルギーと省エネによる炭素排出ゼロの建物を実現する可能性を分析した。従来は技術的に進んだ経済的に豊かな国でしか実現できないと考えられがちだったが、インド、中国、メキシコ、ケニアの4か国における現行の政策とゼロカーボンビルディング達成の可能性を分析した結果、規制の違いや経済的豊かさに関わらず取り得る政策経路があるとした。WRIによるとゼロカーボンビルディング達成のためには、国、州、都市、市町村などでの政策内容、政策面での協調が重要であり、世界中の政策決定者に対して以下の優先順位に基づいて政策経路を決定するよう提案している。1)建物での省エネ対策の実施
2)現地外から調達するよりもまず現地での再生可能エネルギーを利用
3)最終手段としてのカーボンオフセットの利用
現在、世界のエネルギー関連温室効果ガス排出の3分の1近くが建物に由来しており、世界中の建物の脱炭素化は気候目標達成および安全な将来を確保する上で重要な役割を担っている。【世界資源研究所】