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環境ニュース[海外]

フィンランド環境省、バルト海沿岸諸国と共に農場の石膏処理によってリン流出削減へ

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2019.10.02 【情報源】フィンランド/2019.09.16 発表

 フィンランド環境省は、農場の土壌を石膏で処理して水域へのリン流出を軽減する手法をバルト海沿岸諸国に働きかける計画を発表した。約10年にわたりフィンランドで行われた研究から、石膏処理によって土壌のリン吸収能力が高まり、水域へのリン流出量が低下することが明らかになっている。フィンランド多島海で2016〜2018年に行われた大規模試験では、農場の石膏処理によって総リン負荷が約50%低下したという。この手法で同国からバルト海へのリン流出を年300トン削減できると見込まれており、周辺諸国も導入すればバルト海の大幅な水質改善が期待される。今後フィンランド環境省は、バルト海沿岸諸国の農家が農場の石膏処理を開始できる状況にあるか、石膏処理をする農地の規模、大規模な石膏処理の運用方法、に関する情報を生成し、バルト海に面する1か国で石膏処理試験事業を計画し、適切な助成方法を判断することを目指す。バルト海洋環境保護委員会(HELCOM)によるバルト海保護行動計画やバルト海地域の栄養塩再利用戦略に石膏を含めることにもつながる可能性がある。【フィンランド環境省】

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