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環境ニュース[海外]

IPCC土地関係特別報告書、土地は気候システムの要と報告

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2019.08.28 【情報源】国際機関/2019.08.08 発表

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、8月2〜7日(水)にジュネーブ(スイス)において開催されていた第50回総会で、土地関係特別報告書(SRCCL)の政策決定者向け要約(SPM)を承認した。それによると、土地はすでに人間活動と気候変動の負荷を受けているが、土地の劣化は気候変動を助長する要因でもある。温暖化を2℃より大幅に低く抑えるには土地利用を含む全部門の温室効果ガス排出削減が急務だという。砂漠化に直面している地域には約5億人が居住しており、干ばつ、熱波、砂塵嵐などの極端気象の脅威に晒されている。土地が劣化すると植生が制限されるとともに、土壌の炭素吸収能力が低下する。農林業などからの温室効果ガス排出は人間活動による排出の23%を占める。持続可能な土地管理に加え、食品廃棄を減らすことや食生活を変えることも温室効果ガス排出削減になるという。土地利用以外の領域も含め気候変動に対処することは、土地の生産性や食糧安全保障を改善し、飢餓撲滅にもつながる。
 SRCCLは、2019年9月にニューデリー(インド)で開催される国連砂漠化対処条約(UNCCD)第14回締約国会議(COP14)、12月にサンティアゴ(チリ)で開催される国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第25回締約国会議(COP25)の協議にも用いられる。【気候変動に関する政府間パネル】

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