一般財団法人環境イノベーション情報機構
オランダ国立公衆衛生環境研究所、衣料品のマイクロプラスチック繊維による環境汚染の削減策を検討
【環境一般 その他(環境一般)】 【掲載日】2019.05.16 【情報源】オランダ/2019.04.24 発表
オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は、合成素材の衣類から環境に放出されるマイクロプラスチック繊維の削減策をまとめ報告した。現在、世界で生産される繊維製品の約70%が合成素材だという。これらの一部は洗濯によりマイクロプラスチック繊維となって下水道に流入する。排水処理施設でその50〜90%は除去できるとされるが、残りは河川などの地表水に流出して食物網に入り、摂取した生物の消化不良や炎症、成長阻害を引き起こす。洗濯だけでなく、衣類の生産や着用で空気中にも放出され環境中に広く拡散する。RIVMはすべての関係者による削減への取組が必要だとし、具体的には、繊維や衣料品のメーカー(マイクロプラスチック繊維を放出しにくい素材を開発、使用)、消費者(洗濯回数を減らす、洗濯には繊維を傷めにくい液体洗剤を使い高温水は使わない、洗濯機や乾燥機のフィルターは水洗いでなく、手や掃除機で除去し適切に処分する)、洗濯機メーカー(フィルター改良)、政府(洗濯機のマイクロプラスチックフィルター義務付けなどの法規制)といった例を挙げている。【オランダ国立公衆衛生環境研究所】