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環境ニュース[海外]

ドイツ 研究プロジェクト「ドイツ自然資本‐TEEB DE」の最終報告書を公表

環境一般 調査/研究】 【掲載日】2018.10.11 【情報源】ドイツ/2018.09.25 発表

 ドイツ連邦環境省は、研究プロジェクト「ドイツ自然資本‐TEEB DE」の最終報告書を公表した。これは、国際研究プロジェクト「生態系生物多様性の経済学(TEEB)」のドイツ版プロジェクトであり、研究結果では、ドイツにおいて無垢な自然は重要な経済的価値を持っているものの、それが損なわれることにより莫大な経済的損失がもたらされることが示された。例えば、昆虫による受粉に依存する作物の経済的価値は、ドイツ国内で年間11億ユーロと推定され、ミツバチによる受粉がなければ作物の収穫は90%以上削減することが示された。また、2002年に110億ユーロの経済的損失をもたらしたエルベ・ドナウ川の氾濫は、2013年の洪水の際には70億ユーロ弱にまで減少した。これは、河川沿岸の再自然化による氾濫原の確保は経済的な利点をもたらすものを示したものであり、そのための投資額は、洪水予防、余暇、自然保護、水質保全が達成されることにより、3倍の効果を生み出しているとしている。さらに、牧草地は生物多様性だけでなく、気候保護、節水、浸食の防止に役立つことが示されており、これらの土地が農地に転換されることにより、1ヘクタールあたり年間440ユーロから3000ユーロの損失が生じるとしている。連邦環境省のシュワルツェリュアー‐ズッター政務次官は、「生態系の保護は種や生息地にとって重要なだけでなく、人間や経済発展においても重要である。プロジェクトの結果は、重要な環境政策プロジェクトにおける経済的根拠ともなる」と述べた。【ドイツ連邦環境省】

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