一般財団法人環境イノベーション情報機構
フランス、電気を水素ガスに転換し供給するGRHYD実証試験を開始
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2018.06.27 【情報源】フランス/2018.06.11 発表
フランス環境エネルギー管理庁(ADEME)は、電気を水素ガスに転換し(Power to Gas)、既存の天然ガス供給網を使って利用者に供給するプロジェクトGRHYD(エネルギー脱炭素化のための水素注入を通じた供給網管理)の実証試験がフランス北部のカペル=ラ=グランドで始まったと発表した。Power to Gas技術の実証試験はフランス初となる。GRHYDプロジェクトは、研究、許認可、実証まで6年を予定し2014年に開始された。プロジェクト予算は1500万ユーロで、ADEMEの「将来への投資」助成プログラムを通じて国の支援を受ける。エネルギー大手のENGIE社、水素発生装置のAreva H2Gen社、ダンケルク大都市共同体など11のパートナー機関が協力して実施する。今後、6〜20%の比率で水素ガスを実際にガス網に送り、地域住民約100世帯と保健施設の熱、温水、調理用エネルギーを供給して技術的・経済的妥当性を検証する。Power to Gas技術では再生可能エネルギーで発電した電気を水素ガスに転換することで、エネルギーの貯蔵も、ガス供給網による輸送も可能になる。ADEMEは、この技術により国内で生み出されるエネルギーは、2035年までに年間30テラワット時に上ると評価している。【フランス環境エネルギー管理庁】