一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ海洋大気庁、2018年のメキシコ湾の貧酸素水域は平年並みで大幅に目標未達と予測
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2018.06.20 【情報源】アメリカ/2018.06.07 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2018年のメキシコ湾における貧酸素水域(デッドゾーン)の面積は約5780平方マイルと、平年並みになると予測した。この面積はメキシコ湾貧酸素タスクフォースが設定した長期目標の約3倍となる。2017年には1985年以降の記録史上最大の8776平方マイルに達している。貧酸素水域は、農業などに由来する栄養塩が過剰に流出し、藻類の成長を促進し、やがてそれが分解される際に酸素を使い尽くすことで発生する。この予測は河川流量と栄養塩流出量に基づいており、2018年5月のミシシッピ・アチャファラヤ川の河川流量は長期平均より約4%多く、硝酸塩11万5000トン(長期平均比約13%減)、リン1万8500トン(約10%増)がメキシコ湾に流出したと推定された。今回の予測は平年並みの気象条件を想定しているが、ハリケーンや熱帯低気圧の影響を受ける可能性もあり、NOAA は8月初頭に面積を確定する。【アメリカ海洋大気庁】