一般財団法人環境イノベーション情報機構
韓国環境部、老朽化した石炭火力発電所の一時停止により粉塵が減少と発表
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2017.08.15 【情報源】韓国/2017.07.26 発表
韓国環境部(ME)、産業通商資源部(MOTIE)、国立環境研究院(NIER)は、全国8か所の老朽化した石炭火力発電所(忠清南道4、慶尚南道2、江原道2)を2017年6月の1か月間停止した結果、粉塵濃度が改善したと発表した。粉塵の排出量は、忠清南道の4か所の発電所停止により141トン、全国8か所の停止で304トン削減された。これは2016年6月の、全国53か所の石炭火力発電所の排出量1975トンの15%に相当する。また忠清南道の40地点で測定された粉塵濃度は、分析の結果、過去2年の平均より15.4%(26μ/m3→22μ/m3)低下したという。さらに大気質モデリングによれば、粉塵濃度は、忠清南道で1.1%(0.3μ/m3)、最も影響を受ける地域ではひと月で平均3.3%(0.8μ/m3)、1日当たり最大8.6%(0.8μ/m3)、1時間当たり最大14.1%(9.5μ/m3)低下した。これらのことから、発電所の停止により粉塵濃度が改善すること、短期間で高い削減効果をもたらすことが示された。ME、MOTIE、NIERは、石炭火力発電所に関する今後の政策決定にこの分析結果を活用することにしており、2018年も石炭火力発電所の停止の効果に関する研究を継続して行う。【韓国環境部】