一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[海外]

国際交通フォーラム、現在の輸送部門のCO2緩和措置は気候目標達成には不十分と報告

大気環境 交通問題】 【掲載日】2017.02.14 【情報源】国際機関/2017.01.30 発表

 交通政策に関する政府間機関である国際交通フォーラム(ITF)は、世界の輸送活動からのCO2排出削減に関する現在および近い将来の政策は、国際社会の気候目標を達成するには不十分だと報告した。輸送需要の急増が続き、2050年の輸送関連CO2排出量は、技術革新と行動の変化によって輸送距離に対するCO2排出量が大幅に削減されることを織り込んだ最も楽観的なシナリオでも2015年と同程度となり、それより悲観的なシナリオでは輸送需要の倍増で2015年より60%増えると見込まれる。ITFは、輸送の脱炭素化には技術革新の加速と果敢な政策選択が必要だとしている。
 長期的に輸送のCO2排出削減が困難なのは、鉄道や水路等のインフラが不足したアジアなど新興経済圏の貿易拡大で、道路輸送が増加するためである。そのため、トラックの共同利用、ルートの最適化、配達期限の緩和などの輸送能力活用策が望まれる。
 一方、都市部の自動車利用は、新興経済圏の急成長による輸送需要拡大で、2050年までに倍増が見込まれる。ITFの分析では、今のうちに土地利用と運輸の政策を適切に組み合わせ、交通管理のための課金制度、公共交通機関の利便性向上などを実施すれば、都市の自動車台数を2015年の水準にとどめることが可能だという。【国際交通フォーラム】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

プレスリリース