一般財団法人環境イノベーション情報機構
オランダ、トラックプラトーニングの運用試験を実施
エネルギー】 【掲載日】2016.04.20 【情報源】オランダ/2016.04.06 発表
オランダ社会基盤・環境省(I&M)の公共事業・水管理総局(Rijkswaterstaat)は、無線で連結した貨物トラックの車列が欧州各国の国境を越えて走行する世界初の試験「欧州トラックプラトーニング・チャレンジ」を開催した。この試験のためDAFトラック、ダイムラー・トラック、ボルボなど6社の車列が2016年3月29日にスウェーデン、ドイツ、ベルギーの各都市を出発し、ロッテルダムに向かって試験走行を行った。トラックプラトーニングは、各トラックをwifi無線で結び、先頭の車両が決めた速度やルートで後続車両が自動走行するもので、渋滞の緩和、安全性向上、輸送の効率化が期待できるという。燃料も最大10%の節約が可能で、CO2の排出削減と企業の燃料費節約にもつながる。
今回の試験では、車列を組んだトラック走行の承認手続きが各国で異なるため、国境を越えるたびに異なる申請書の提出が必要になること、製造者ら自身のwifiシステムも異なるため各社が共同で効率よく車列を組むのは難しいこと等の課題がみつかったという。
オランダの産業界はトラックプラトーニングに大きな可能性をみている。今回の試験走行も、アルバートハイン、ユンボ、(スーパーマーケット)、ユニリーバ各社が、政府や運輸部門とその普及方法について議論を進める中で実施された。シュルツ社会基盤・環境大臣は「トラックプラトーニングは、よりクリーンで効率のよい輸送を確保するもの」として参加各社を歓迎した。