一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際資源パネル、水管理を改善しなければ2030年までに世界人口の半分が水不足に直面と警告
水・土壌環境】 【掲載日】2016.04.05 【情報源】アメリカ/2016.03.21 発表
国連環境計画(UNEP)の国際資源パネル(IRP)は、現在の水の使い方と汚染を改善しないと、人口増加、都市化、気候変動などによって、2030年までに世界の水需要は供給をはるかに超え、世界人口の半分が水不足に直面すると警告する報告書を発表した。報告書では、この事態を避けるには水使用に依存しない経済成長の方法を実現する必要があるとし、いくつかの政策措置を推奨している。例えば、インドでは輪作、畑の覆い(マルチング)、有機肥料などの手法で収穫量を増やすことにより、予想される水の需給ギャップを最大80%埋められると推定されている。また、世界中の都市で水漏れを防げば、2030年までに約1000億〜1200億立方メートルの水が節約できると見込まれている。問題は、多くの国で水資源の管理が一貫した方法で行われていないことにあり、取水から配水、産業利用、処理、リサイクル、再使用、自然界への放水に至る、水循環の全体を考慮した、包括的な水管理計画を策定する必要があるという。【国連環境計画】