一般財団法人環境イノベーション情報機構
カナダ、アメリカと共にエリー湖の水質改善のためリンの削減目標40%を導入へ
水・土壌環境】 【掲載日】2016.03.08 【情報源】カナダ/2016.02.22 発表
カナダのキャサリン・マッケーナ環境・気候変動相とアメリカのジーナ・マッカーシー環境保護庁(EPA)長官はこのほど、エリー湖の水質改善のため、カナダとアメリカの両政府が同湖に流入するリンの40%削減目標を採択したと発表した。藻類は淡水系で自然発生し、水生食物網、健全な生態系にとって必要不可欠であるが、リンの過剰流入で大量発生した藻類は、人の健康や環境に害となる可能性がある。2015年にエリー湖で発生した有害藻類ブルームは今世紀最大となった。カナダとアメリカは五大湖水質協定のもと、エリー湖で増大する有毒・有害藻類ブルーム発生の脅威に対処することを公約し、2016年2月までに最新の二国間リン削減目標を策定することに合意していた。目標策定にあたってカナダ・アメリカの専門家40名超が二国間チームを結成し、カナダでは50を超える個人や非政府機関、市町村、大学等がオンラインや話し合いで目標案に意見を述べた。今回削減目標を設定したことで、両国は既に目標達成のための行動計画策定などで緊密な連携を進めている。【カナダ環境・気候変動省】