一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、水圧破砕の飲料水への影響に関する評価書案を公表
【水・土壌環境 地下水/土壌汚染】 【掲載日】2015.06.22 【情報源】アメリカ/2015.06.04 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、水圧破砕法による天然ガスや石油の採掘の飲料水資源への影響に関し、現在の方法では広範で全体的な影響は及んでいないが、水の各使用段階には影響を与える可能性も潜んでいるとする評価書案を公表した。この評価書案は連邦議会の要請により作成されたもので、水圧破砕に使用する水を、取水、化学物質添加、抗井への注入、排水収集、排水処理・処分の各段階で追跡調査している。同報告書によると、入手可能なデータソースを再検討した結果、水圧破砕に関する抗井の健全性と排水管理の問題が飲料水資源に影響を与えた特定の事例が見出されたが、水圧破砕を行った抗井の総数と比べればわずかであった。一方、飲料水資源へ影響を及ぼす問題として、1)水の入手性の低い地域での取水、2)飲料水資源を含む地層への直接的な水圧破砕、3)不適切な処理による飲料水資源への排水流入、4)水圧破砕流体・排水の漏れ(逆流水や随伴水等)、などがあるという。
同案は科学諮問委員会による再検討やパブリックレビュー・コメントを経て最終決定される。
【アメリカ環境保護庁】