アメリカ環境保護庁、大学キャンパス雨水管理設計コンペティションの2014年度受賞者を発表

水･土壌環境】 【掲載日】2015.05.12 【情報源】アメリカ／2015.04.24 発表

　アメリカ環境保護庁（EPA）は、大学生チームがキャンパスの雨水管理の設計案を競う「キャンパス・レインワークス・チャレンジ」の2014年受賞者を発表した。これは、雨水による水質汚濁をグリーンインフラによって防止する革新的な設計を募るもので、今回が3回目になる。設計は「マスタープラン」と「実証プロジェクト」の2部門で募集され、前者では大学キャンパス全般、後者では参加チームのキャンパス内で、それぞれグリーンインフラを導入する。雨水は、路面の汚染物質を集めて河川や湖沼に流入するので、水質汚濁や洪水の原因になる。グリーンインフラは、土壌や植物を用いて水のろ過や一定時間の滞留を図るもので、こうしたリスクが改善できる。
　実証プロジェクト部門の第1位は、メリーランド大学が受賞した。チームは隣接の駐車場や建物に降った雨水の流路を変えグリーンインフラで処理する再設計を行ったほか、従来型の芝生地を、花粉媒介昆虫の生息地や野外学習の場にもなる草地型景観に変えバイオ水路やレインガーデンを設けた。実証プロジェクト部門の第2位はニューヨーク市立大クイーンズ校、マスタープラン部門の第1位はイリノイ大学シカゴ校、2位は同シャンペーン校の各チームが受賞した。【アメリカ環境保護庁】