一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州議会環境委員会、農作物を使う従来型バイオ燃料から海草等を利用する先進バイオ燃料へ切り替える法案を承認
【エネルギー バイオマス】 【掲載日】2015.03.10 【情報源】EU/2015.02.24 発表
欧州議会の環境委員会は、2015年2月24日、食用作物を使用する第一世代(従来型)のバイオ燃料の生産を制限し、海草や廃棄物を使用する先進型バイオ燃料への転換を加速する法案を承認した。承認された法案は、2020年での輸送用エネルギー消費量において、第一世代バイオ燃料の利用が6%を超えないこと、逆に先進型バイオ燃料は1.25%以上とすることを求めている。バイオ燃料用作物を生産するために農地を使うと、食用作物の生産に使える土地に食い込むことになる。食用作物の生産を増やそうとすれば、森林伐採など土地開拓への圧力を増すことになる。(間接的土地利用変化(ILUC)と呼ばれる)。しかし森林伐採そのものが温室効果ガスの排出を増やすので、これはバイオ燃料を使うことの利点を帳消しにしかねない。そのため欧州議会は、EUのバイオ燃料政策でILUCの要素を考慮するよう以前から求めていた。
法案が承認されたことで、今後は第二読会の合意のため閣僚理事会との交渉を開始する。【欧州議会】