一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ低酸素タスクフォースの12州、ミシシッピ川流域の栄養塩削減戦略を策定
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2015.02.26 【情報源】アメリカ/2015.02.12 発表
アメリカ低酸素タスクフォースのメンバー12州は、ミシシッピ川とその支流アチャファラヤ川流域の栄養塩削減を促す新戦略を策定した。栄養塩(窒素・リン等)の過剰は、毎年夏メキシコ湾に広がるデッドゾーン(低酸素水域)の主な原因である。藻類が繁茂して(アオコの発生)水中の溶存酸素濃度が著しく低下し、水生生物や人への悪影響が懸念されている。
新戦略では、各州が汚水処理場・工業・農業の排水や雨水により流入する窒素やリンを削減するための具体的行動を示した。例えば、イリノイ州は州内で販売される肥料に関し、1トン当たり75セントを栄養塩の利用や水質等の研究・啓蒙プログラムに割当てるとする法を導入、また、ウィスコンシン州は流域45ヵ所の保全活動拡大に州と水質浄化法の資金を活用する。
タスクフォースは、デッドゾーンを現在の平均約6000平方マイルから約2000平方マイルに縮小する目標期日を2015年から2035年までに延長した。メキシコ湾に流入する窒素・リンを45%低減する必要があるといい、進捗状況を追跡し行動を促すため、2025年までに栄養塩負荷量20%削減を目指しているという。【アメリカ環境保護庁】