一般財団法人環境イノベーション情報機構
フィンランド、バイオエコノミー戦略を決定
【エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2014.05.21 【情報源】フィンランド/2014.05.08 発表
フィンランド政府は、バイオエコノミー戦略に関する原則決定を2014年5月5日、承認した。この原則決定はフィンランドの産業刷新と、バイオエコノミーおよびクリーンテクノロジーという新たな重要分野の経済的成長を目指すもので、2025年までにバイオエコノミーによる収入を現在の600億ユーロから1000億ユーロに伸ばし、この分野で10万人の新たな雇用を創出するとの目標を掲げている。「バイオエコノミー」とは、「バイオベースの製品、栄養、エネルギー、サービスの生産のために、再生可能な自然資源を持続可能な方法で用いる経済活動」を意味し、化石燃料経済の次に来る経済の波であるという。この原則決定に付された「フィンランドバイオエコノミー戦略」は、自然の生態系の活力を守りながら、付加価値の高い製品・サービスの拡大を通じた新たな経済成長と雇用を創出することを目指し、1)成長のための競争的事業環境創出、2)新バイオエコノミー経済活動の創出(リスクファイナンス等による)、3)教育と研究の強化によるバイオ経済の知識基盤拡大、4)バイオマス入手性と原材料市場・使用の持続可能性、の4点を柱にしている。
この戦略は、環境省、雇用・経済省、農林省、教育文化省など広範な省庁とそれぞれの執行機関の協力の下に作成されたもので、雇用・経済省のリーダーシップのもとに各種省庁の共同事業として早々に実施に入るという。【フィンランド環境省】