一般財団法人環境イノベーション情報機構
スウェーデンエネルギー庁、電力証書市場制度の調整を示唆
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2014.02.26 【情報源】スウェーデン/2014.02.12 発表
スウェーデンエネルギー庁は、電力証書市場制度の現状を調査し、規則変更の必要性や変更に必要なデータ等を検討した報告書「Kontrollstation 2015」(チェックポイント2015年)をハット情報技術・エネルギー大臣に提出した。スウェーデン・ノルウェーの共通電力証書市場は、2012年1月の運用開始以降、6.2テラワット時の再生可能エネルギーを供給してきた。目標は、2020年までにこれを26.4テラワット時に拡大することである。報告書はこの目標を達成するため、電力証書規則を変更し割当制度を調整することが必要とし、また同市場の運用改善のための施策を提案している。この背景には、再生可能エネルギーが予想より速いペースで拡大していること、割り当て義務により電力使用が減少していることなどがある。提案によれば、割り当て義務は、2016年から2019年にかけて、年あたり8テラワット時増加する。
電力証書市場は、再生可能エネルギーの生産者を支援する市場ベースの制度で、スウェーデン国内では2003年に設けられた。制度導入以降、スウェーデンでは18テラワット時の再生可能エネルギーが増加した。
増加分のうち、風力発電が53%、バイオ燃料による発電分は39%を占める。
エネルギー庁は、消費者へのコストは欧州全体からみると低い水準にあり、この電力証書制度が消費者に適切なエネルギー価格を提供してきたとしている。【スウェーデンエネルギー庁】