一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[海外]

世界資源研究所、紙パルプ産業のエネルギー効率向上はコストと炭素の削減・雇用保護に有効と指摘

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2013.07.31 【情報源】その他/2013.07.15 発表

 世界資源研究所(WRI)は、アメリカ中西部の紙パルプ産業を事例に、エネルギー効率が高く競争力のある、新たな製造業のモデルを示す報告書をまとめた。それによると、アメリカ中西部の紙パルプ産業は、既存技術の利用だけでエネルギー使用量を25%削減することが可能であり、これによりコストと温室効果ガス排出を削減し、雇用も守れるという。アメリカの紙パルプ産業のエネルギー消費量は製造業中で第3位。中西部は産業経済活動の最大部分を占めており、この地域の紙パルプ産業の占める位置は大きい。
 この報告書「Energy Efficiency in U.S. Manufacturing: The Case of Midwest Pulp and Paper Mills」(アメリカ製造業のエネルギー効率:中西部紙パルプ工場の例)は、アメリカ環境保護庁によるエネルギースター制度のエネルギー性能指標ツールを用いている。このツールを用いて調べると、現在、中西部の紙パルプ工場の64%が全米同業工場の平均レベルに届かないという。しかしWRIの分析では、これらを全米平均レベルに改善することができれば、年間のエネルギーコストを、1億2000万ドル削減でき、その手段として、プロセスのエネルギー要求量の削減、排熱回収、エネルギー発生現場でのエネルギー利用など、既に導入可能な効率改善技術が各種存在している。また、産業の競争力を高め、操業を続けることで、全米で35万人といわれる同部門の雇用も維持できる。報告書のケーススタディーでは、エネルギー効率のための投資を行った企業が、競争力を高め、生産量を伸ばしつつエネルギー消費を削減した例を挙げている。【世界資源研究所

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース